1. QBハウスと美容院の価格・時間・仕上がり比較

料金の違い

QBハウスのカット料金は一律低価格に設定されています。

2025年現在は税込1,400円程度で、従来の1,000円台からやや上がったものの依然として手頃です。

一方、一般的な美容院ではカットだけで平均3,000~5,000円ほどかかり、東京都心では4,000円超えも珍しくありません。

実際「美容院が5,000円ほどなのに対しQBハウスは1,350円程度で約4分の1の値段」という声もあります。

男女や髪の長さによる料金差もなく、誰でも同一価格で利用できる点も特徴です。

カット時間とスピードの差

QBハウス最大の売りは“10分間の身だしなみ”と称するスピード感です。

予約不要で来店し、券売機で発券してすぐ順番が来る流れで、実際のカットも約10分程度で完了します。

忙しい人でも隙間時間にさっと利用でき、駅構内など立地の良さも相まって高い利便性があります。

一方、美容院ではカウンセリングやシャンプー・ブロー込みで30分~1時間以上かかることが一般的です。

中には世間話をしながら1~2時間かけて丁寧に施術するサロンもあり、QBハウスの所要時間は従来の約1/3以下といえます。

仕上がりと技術の質の比較

短時間施術ゆえに仕上がりの質を不安視する声もありますが、QBハウスでは効率的な研修を経たスタイリストが対応しており、基本的なカット技術は安定しています。

実際に「スピード重視なのに丁寧なカットで、想像以上に注文通り。

この安さでこのクオリティなら文句なし」という利用者の感想もあります。

ただし凝った髪型や細かなニュアンスのオーダーは伝えづらい場合もあり、短時間ゆえに複雑なスタイルの再現は難しいとの指摘も見られます。

総じて「値段相応以上」と満足する人が多い一方、繊細なデザインや高度なスタイルを求める場合は美容院の方が安心と感じる利用者もいます。

提供サービスの範囲

サービス内容にも両者で大きな違いがあります。

QBハウスはカット専門であり、シャンプーや顔剃り、ヘッドマッサージといった付加サービスは行っていません。

カット後は専用の掃除機で刈った髪を吸い取る独自の方法で仕上げ、時間短縮と清潔さを両立しています。

またパーマ・カラーリングやスタイリング剤を使った凝ったセット等のメニューも一切なく、本当に髪を切るだけのシンプルな内容です。

対する一般の美容院では、カット前後にシャンプーやブローが付き、希望に応じてカラーやパーマ、トリートメントなど総合的な施術が受けられます。

ドリンクサービスや雑誌提供などリラックスできる空間作りも美容院ならではです。

このようにQBハウスは徹底的に無駄を省いた必要最小限のサービスで低価格・短時間を実現し、美容院はフルサービスでゆったり過ごせる代わりに時間と費用がかかる点が対照的です。

2. 手軽さと美容品質を求める潜在的な利用層の特徴

忙しいビジネスパーソン

QBハウスの主要顧客層は、忙しく働くサラリーマンなど時間のないビジネスパーソンです。

実際、QBハウス全店の来客の9割以上が30~50代男性で占められており、仕事の合間や通勤途中に短時間で身だしなみを整えたい層に支持されています。

駅ナカやオフィス街に店舗が多いのも、こうしたターゲットを意識しての展開です。

彼らは「髪を切るために長時間拘束されたくない」「予約の手間なく思いついた時に行きたい」というニーズが強く、QBハウスのコンセプトと合致しています。

コスト重視の若年層

学生や20代の若年層で、ヘアカットに高額な出費を避けたい人々も潜在的な利用層です。

土日などにQBハウスを訪れると意外に若い客が多いとの指摘もあり、おしゃれに関心がないわけではなくとも「毎回美容院に行く余裕はない」という若者が利用していると考えられます。

特に大学生や新社会人で収入が限られている層にとって、1回数千円の美容院より1,000円台で済むQBハウスは魅力的です。

安価でも一定の品質でカットしてもらえるなら十分と考え、ファッション性よりコストパフォーマンスを優先する傾向があります。

時間に追われる子育て世代

子育て中の親や働く女性など、自分の時間が取りにくい層にもQBハウスの手軽さは支持されています。

育児や仕事で多忙な中、予約なしで買い物ついでに短時間で済ませられるのは大きな利点です。

実際「仕事や家事で忙しい日々でも10分でカットが終わるのは本当に助かる」という女性の声もあります。

ショッピングモール内の店舗では家族連れの利用も見られ、子どもの世話の合間にさっと自分のカットを済ませるお母さんも増えています。

美容院ほどゆったりできなくても、「とにかく髪が伸びてしまったので早く整えたい」というニーズに合致し、時間節約を重視するライフスタイル層がQBハウスを賢く活用しています。

美容院の煩わしさを避けたい人

美容院でのコミュニケーションや雰囲気に苦手意識を持つ層も潜在的利用者と言えます。

人見知りで美容師との会話が負担だったり、毎回スタイリストに細かくオーダーするのが気疲れするという人です。

ある利用者は「美容師さんとのコミュニケーションが苦手」だと感じ、美容院に行く前は憂鬱だったと語っています。

QBハウスでは過度な会話は必要なく、希望スタイルだけ伝えれば黙々と短時間で仕上げてくれるため、このような方には心理的ハードルが低いサービスです。

また引っ越し等で馴染みの美容師との関係を一から作るのが面倒という場合でも、全国どこでも均一サービスのQBハウスなら気軽に入れます。

美容院特有の距離感に疲れた人や、「床屋・美容院は緊張するから嫌だ」という層にとって、QBハウスのカジュアルさ・気軽さは大きな魅力となっています。

3. 美容院からQBハウスへ乗り換えたユーザーの口コミ

乗り換えのきっかけ:時間と利便性

美容院通いからQBハウスに切り替えた人々の多くは、その手軽さにメリットを感じています。

とあるユーザーは「10分でカットが終わり予約も不要なので、仕事帰りや休日でも時間調整のストレスが減った」と述べています。

美容院では事前予約や待ち時間が発生しがちでしたが、QBハウスなら思い立ったときにふらっと立ち寄れてすぐ切ってもらえる点が快適だといいます。

また別のユーザーは「店舗数が多く、わざわざ電車で遠くの行きつけ美容院に行かなくても、出先ですぐ見つけたQBハウスに入れるので移動時間も減った」と語っており、全国どこでも同じサービスを受けられるチェーンならではの利便性を実感しています。

このように時間節約アクセスの良さが乗り換えの大きな動機となっています。

コスト面で感じるメリット

料金の安さも乗り換え利用者が口を揃えて挙げる利点です。

QBハウスならカット代は千円台で済むため、「月1回4,000~5,000円の美容院代が負担だったが、QBなら月2回切っても約2,500円程度なので大幅に節約できる」という声があります。

実際、ある利用者は美容院からQBハウスへ変えたことで「年間で約24,000円、30年で70万円以上も浮く」と計算し、固定費見直しの観点から乗り換えを決意したと述べています。

頻繁にカットが必要な短髪の人ほどこの恩恵は大きく、2~3週間おきに通っても家計に優しいのは魅力です。

価格に対する心理的ハードルが下がったことで、「伸びたらすぐ切る」という適切なペースで身だしなみを維持できるようになったと満足する声もあります。

仕上がりや対応への満足度

肝心の仕上がりについても、乗り換え利用者の多くは概ね満足しているようです。

長年美容院に通っていた男性は「毎回サイドとバックをバリカン◯mmで刈り、トップは◯cm切るという自分の定番オーダーを伝えれば、QBハウスの店員さんも大体分かってくれて仕上がりに大きな差はない。一度も失敗と感じたことはない」と述べています。

担当者は固定できないものの、スタイルの伝え方を工夫すれば安定したカットが得られているようです。

また「カットが早いからといって雑ではなく、店員さんの対応も丁寧だった」「短時間でも意外と注文通りに整えてもらえた」という感想も見られ、低価格店ながらサービス品質に好印象を持つ利用者が多数です。

むしろ「美容院では緊張して希望をうまく言えなかったが、QBハウスでは要望を簡潔に伝えるだけなので気が楽」「必要最低限のやり取りだけで済むのがありがたい」という心理面での満足も語られています。

美容院利用との比較と使い分け

乗り換えたとはいえ、元々通っていた美容院との違いを冷静に評価する声もあります。

例えば「美容院は時間をかけて丁寧にカットしてくれるし、予約制なので待ち時間がない。

同じ担当者にお願いできるから自分の髪質や好みを覚えてくれている」という点は美容院の良さだと認める意見がありました。

実際、ゆっくりリラックスできる美容院の時間を「癒やし」と感じる人もいます。

そのため「カラーやパーマが必要な時や、特別なスタイルにしたい時は美容院を利用し、日常の維持カットはQBハウスで済ませる」という使い分けをする人もいます。

一方で「雑談や付き合いが苦手な自分にはQBの距離感が合う」「美容師さんとの長いやり取りがなくなり気楽」といった点で、美容院には戻れないと感じている人も少なくありません。

総じて乗り換えユーザーからは、「美容院のリッチなサービスより、自分は時短と身だしなみ維持を優先したい」という割り切った価値観がうかがえます。

満足度は概ね高いものの、中には「やはり細かな要望は伝えづらい」「スタイルチェンジするときは不安」といった声もあり、状況に応じて上手にQBハウスと美容院を併用している様子が伺えます。

4. QBハウスの美容師資格者比率と研修・技術向上への取り組み

有資格スタイリストによる施術

QBハウスでは全てのスタッフが国家資格を持つ理美容師です。

法律上、日本で理容師・美容師として施術を行うには免許が必要なため、QBハウスでも例外はありません。

実際、同社の採用Q\&Aでも「全員がスタイリストなので理・美容師免許は必須」と明記されており、無免許者がカットを行うことはありません。

店舗によって理容所登録・美容所登録の違いはありますが(店舗が理容所なら理容師免許者、美容所なら美容師免許者が担当)、いずれにせよ資格を持ったプロが施術します。

したがって資格保有率は100%であり、安価なチェーンといえども技術者の基本的な資質は担保されています。

独自研修「ロジスカット」による早期育成

QBハウスは新卒やカット未経験者を積極的に採用し、独自の研修プログラム「ロジスカット」でスタイリストを育成しています。

入社後6ヶ月間は研修生(正社員待遇)として店舗業務一切なしでカット訓練に専念し、7ヶ月目にスタイリストデビューできるのが特徴です。

従来、理美容業界ではアシスタント期間が長く一人前まで数年かかるのが普通ですが、QBハウスでは半年間の集中研修で現場デビューまで漕ぎ着けます。

研修期間中も大卒初任給並みの給与を支給し、研修費用は無料。

生活面の不安をなくし研修に没頭できる環境を用意することで、未経験からでも短期間でカット技術を習得させる仕組みです。

この「ロジスカット」は2012年に開設されて以来、毎年多数の卒業生を輩出し同社成長の原動力となっています。

論理的カット理論に基づく研修内容

研修カリキュラムは理論と実践を組み合わせて体系化されています。

名称の“LogiThcut(ロジスカット)”はLogical+Thinking+Cutに由来し、従来の職人技頼みの指導ではなく論理的なカット理論に基づいて技術を教えるのがポイントです。

例えば従来のカットテクニックに存在するムダや非効率を洗い出し、誰でも再現しやすい手順を開発して研修に盛り込んでいます。

6ヶ月の研修では、ハサミの基本操作から始まり、刈り上げ(バリカン)やセニングシザーの使い方、ツーブロックやスポーツ刈りなどスタイルごとのカット手法、接客マナーやカウンセリング理論まで幅広く学びます。

朝から晩まで実習漬けの日々を送り、終了時には技術テストと卒業式を経て晴れてスタイリストとして現場配属されます。

研修生の中途離職率も低く、未経験からでも短期で一定水準の技術者に育て上げるこのプログラムは業界内でも画期的と言われています。

技術向上のフォローと品質管理

研修を終えてデビューした後も、QBハウスではスタッフの技術向上を継続的に支援しています。

まず研修明け直後には「フォローアップ研修」が用意されており、一度現場に出た後でも再度トレーニングを受けて弱点補強ができる体制です。

さらにデビュー後1年間は3ヶ月ごとに社内技術認定試験の受験機会が与えられ、合格すれば基本給がアップする制度もあります(努力と成長を待遇面に反映するインセンティブです)。

店長クラスによる定期チェックや技術講習会なども社内で行われており、社員全体のカットスキルの底上げに努めています。

また施術時間や仕上がり品質の社内基準を設け、全国どの店舗でも均一なサービス提供ができるよう品質管理されています。

これらの取り組みにより、チェーン全体で一定水準以上の技術力を維持しつつ、個々の美容師のキャリアアップも図られているのがQBハウスの強みです。

5. 女性利用者向けサービスと女性客増加への施策

女性向け新ブランドの展開

QBハウスは元々男性客主体の業態でしたが、新たな女性客を取り込むため専用ブランドの立ち上げを行っています。

従来のQBハウスは「忙しいビジネスマン」が主ターゲットで客の9割以上が30~50代男性でした。

そのため「QB=おじさん向け」というイメージが強く、女性には敬遠されがちでした。

そこで女性をメインターゲットに据えた派生ブランド「Quatre Beaute(キャトルボーテ)」を開始します。

当時(2010年前後)QBハウスが10分1000円だったのに対し、キャトルボーテは20分2000円でカットとスタイリングを提供し、カラーやパーマはあえて設けませんでした。

都心の表参道・新宿・有楽町に3店舗をオープンし、素早さと安さに加えおしゃれ感度の高い女性でも入りやすい美容室風のブランドづくりを目指したのです。

結果的に「想像以上におしゃれ志向の男性客も利用した」といいますが、従来QBハウスが苦手としていた新たな顧客層を獲得する足がかりとなりました。

このブランドは後に「FaSS(ファス)」と改名し、現在東京・神奈川に展開されています。

女性が利用しやすい店舗環境づくり

女性客向けブランド店舗では、内装やサービス面でも様々な工夫が凝らされています。

例えばFaSSでは通常のQBハウスより店舗面積を約1.5倍に広げ、待合スペースにゆとりを持たせました。

店中央に自宅のダイニングテーブルのような大きなテーブル型カウンターを配し、観葉植物を置くなどリラックスできる雰囲気を演出しています。

明るく清潔感のあるインテリアや、女性一人でも入りやすいオープンな空間設計により「美容院は敷居が高いけどここなら平気」という居心地の良さを提供しています。

また、アプリによる順番受付や日時予約システムも導入し(一般的なQBハウスは基本先着順)、忙しい女性が計画的に利用しやすいよう配慮しています。

スタッフ面でも女性美容師を配置するなど、細かな気遣いで初めて来店する女性の不安を和らげる工夫がなされています。

こうした取り組みにより「まるで家にいるようにくつろげる」という評価も得ており、従来のQBハウスとは一線を画す女性目線のサービス空間が作られています。

女性利用者の増加と利用動向

女性向け施策の効果もあり、近年は女性利用者が着実に増加傾向にあります。

FaSSブランドの来客データでは、開業当初は来客男女比が女性7:男性3と女性優位でしたが、現在ではほぼ半々にまで男性客も増えています(男性のおしゃれ志向層も取り込んだため)。

一方、通常のQBハウス店舗でも女性客の姿は珍しくなくなりました。

ネット上の口コミでも「男性客が多い中で利用したけれど特に違和感もなくカットしてもらえた」という女性の声が目立ち、スタッフや他の客から見ても女性利用は当たり前の光景として受け入れられているようです。

利用する女性の年齢層を見ると、街中の路面店では40~50代の主婦層が多い一方、ショッピングモール内店舗では20~30代の若年層まで幅広い年代が来店しているとのこと。

美容院と比べて安価で早いので、「特に髪型にこだわりがない女性」や「子育てや仕事で時間がない女性」が日常的に利用するケースが増えています。

月1回美容院に行く代わりに、2~3週間おきにQBハウスでこまめに整えるといった新しい習慣を取り入れる女性もおり、女性客の利用スタイルは多様化しています。

女性目線でのQBハウス利用価値

女性利用者たちの口コミからは、QBハウスを利用するメリットと課題の両面が見えてきます。

メリットとして多いのは「忙しい時にすぐ行けて助かる」「価格が安いのでこまめに通える」といった点です。

普段は美容院に行く人でも「今回は時間がなかったのでQBハウスを利用した」というケースがあり、急ぎの用事前や旅行前など時間節約の切り札としてQBハウスを活用する女性もいます。

また「毎回高い美容院代を払いたくないけれど髪は常に整えたい」というコスト意識の高い女性にとっても、QBハウスの安さは大きな魅力です。

一方で課題として挙がるのは「細かなオーダーを伝えにくい場合がある」という点です。

短時間で効率よくカットするスタイル上、例えばロングヘアの微妙な長さ調整や凝ったレイヤースタイルの要望などは、うまく共有するのに工夫が要るとの意見もあります。

ただし「普段は美容院に行くけど忙しい時は使い分ける」「カラーやパーマは美容院、カットはQBハウスと賢く使い分けている」という声も多く、QBハウスを美容院の代替ではなく補完的に位置付ける女性も少なくありません。

総合すると、QBハウスは女性にとって「必要な時にさっと利用できる便利な選択肢」として定着しつつあり、今後も女性客が利用しやすいサービスや環境づくりを進めることで、更なる利用増加が期待されています。

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