目次
QBハウスの年中無休方針と例外的な休業日
年中無休を基本とする営業体制
QBハウスは全国に展開するヘアカット専門チェーンで、基本的に年中無休で営業する方針を掲げています。
通常の理美容店で見られる毎週決まった定休日は原則設けず、スタッフは交代制で月に7~10日程度の休みを取得しつつ店舗を常時稼働させる体制です。
この「無休営業」により、利用者は平日・土日祝を問わずいつでも立ち寄れる利便性が提供されています。
特にビジネスパーソンを主な顧客層に持つQBハウスでは、「忙しい合間でもいつでも立ち寄れる」という安心感が支持に繋がっています。
年末年始など特定時期の休業例
もっとも、年末年始に限っては例外が見られます。
QBハウスは「年始以外では基本的に無休」とされ、新年期間に一部店舗で休業日が発生します。
たとえば多くの店舗が1月1日(元日)は休業し、店舗によっては大晦日や1月2日・3日も含め数日間の年始休業となります。
実際、東京・渋谷南口店では元日から3日まで三連休(休業)となっていました。
年末の12月31日も営業時間を短縮する店舗が多く、通常20~21時まで営業の店舗でも大晦日は18時で閉店するケースが目立ちます。
このように、年末年始だけは無休の方針に例外が生じ、地域や店舗により休業や短縮営業が行われるのが通例です。
利用者からすると、「年中無休」のイメージが強いQBハウスでも元日は休みが多い点には注意が必要です。
設備点検日・施設休館日に伴う休業
また、設備点検日や商業施設の休館日も例外的な休業要因です。
QBハウス各店は駅構内やショッピングモール内に出店している場合が多く、その施設全体の法定点検日や休館日には店舗も休業となります。
例えば札幌地下街の店舗案内では「年中無休(※1/1・設備点検日を除く)」との注意書きがあり、元日と施設点検日は休みであることが示されています。
同様にイオンモール等の大型商業施設内店舗では、施設側が年間に定める休館日に準じて休むケースがあります。
さらに店舗設備の改装・メンテナンスに伴い臨時休業する例もあります。
店舗の老朽化対策や改装工事の際には数日間休業となることがあり、公式発表や店頭掲示で事前に案内されます。
これらの休業は不定期であり、年中無休といえどもごく稀に発生する臨時の休みとして利用者も認識しておく必要があります。
一部店舗の定休日設定
QBハウス全店が完全無休というわけではなく、一部店舗では例外的に定休日が設定されています。
例えば、羽田空港第2ターミナル店では毎週火曜日が定休日と案内されています。
また、新宿南口店では毎週火曜、赤坂見附店では毎週水曜を定休日とするようなケースも確認されています。
こうした定休日のある店舗はQBハウス全体から見ると少数ですが、出店先の事情(立地する施設の営業スケジュールや周辺需要)や人員配置の都合で週に一度休みを設けていると考えられます。
公式には「基本は年中無休だが店舗によって定休日がある場合もある」と注意喚起されており、利用者としては行こうとする店舗固有の営業日情報を事前に確認することが重要です。
特に普段無休のイメージから油断しがちですが、「例外店舗」では曜日によって休業していることがある点に留意しなければなりません。
休日の混雑回避ニーズと休業情報の入手方法
休日に混雑しやすいQBハウス
土日や祝日など一般的な休日はQBハウスが混雑しやすい傾向があります。
平日仕事で行けない人々が休日に集中するためで、年末年始前後や大型連休中などは特に顕著です。
実際、大晦日前の週末には「東京のQBハウス、どこも混んでいて利用できなかった」という利用者の声もSNS上に見られました。
都市部の店舗では休日午後に行列ができ、待ち時間ランプが常に赤(混雑)になっていることもしばしば報告されています。
このため、「休日の長い行列を避けたい」「待ち時間を短くしたい」と考える利用者ニーズは高く、できるだけ空いているタイミングを狙って来店したいという要望が多い状況です。
特に家族連れや時間に限りがある人にとって、休日の混雑は敬遠されがちであり、混雑を避けてスムーズにカットを済ませたいというニーズが広く存在します。
混雑状況や営業日の事前確認の重要性
上述のような理由から、事前に混雑状況や休業日を調べておくことが重要視されています。
QBハウスでは各店舗の現在の待ち人数や営業時間をリアルタイムで確認できる公式ツールが提供されており、これを活用することで無駄足を防ぐことができます。
具体的には公式サイトや公式アプリ上の店舗検索機能で、行きたい店舗の現在の待ち人数が表示されます。
リスト上で「○人待ち」と色付きで示され、一目で混雑度合いが把握可能です。
例えば待ち人数0人(すぐ案内可能)は水色、5人以上待ち(15分以上待つ可能性)は赤色といった具合に色分けされており、利用者はそれを参考に比較的空いている店舗や時間帯を選ぶことができます。
また各店舗ページでは通常営業時間に加え、年末年始など特別スケジュール時の営業日・休業日の案内も表示されます。
公式サイトの店舗詳細では「○月○日~○月○日は休業」等の情報が掲載され、実際に渋谷南口店のページでは「元旦~1月3日は三連休(休業)」と表示されていました。
このように公式情報を事前確認することで、混雑回避と休業日の見落とし防止の両面でメリットがあります。
特に普段と営業時間が異なる大型連休時には、公式サイトの店舗検索で事前チェックしてから行くことが推奨されています。
情報入手手段:公式サイト・アプリ・現地掲示
公式サイトや公式アプリは最新情報を得るうえで最も信頼性の高い手段です。
前述の通り、公式サイトの店舗検索ページではリアルタイムの営業状況が更新されており、店舗ごとの営業時間変更や臨時休業も反映されています。
利用者はスマートフォンから簡単にアクセスでき、現在地周辺の店舗をGPS検索して営業中かどうか調べることも可能です。
またQBハウス公式アプリ「QB Passport」でも混雑状況確認や順番受付機能があり、休業日には受付表示自体がストップするなど、事実上リアルタイムに休業情報をキャッチできます。
加えて、現地店舗での掲示も重要な情報源です。
店舗入り口や店内には、「○月○日設備点検のため休業」「年始は○日まで休みます」等の貼り紙が掲示されることがあります。
常連の利用者はカット時にスタッフから次回営業日について口頭で案内される場合もあり、店舗ごとに直接通知する工夫もなされています。
その他、第三者経由の情報として商業施設公式サイトのお知らせに休業告知が載るケースもあります。
例えば入居先ビルの公式ページに「QBハウスは○月○日~○月○日まで毎週月曜定休とします」といった告知や、イオンモールの店舗情報ページに「年始/施設休館日に準じ休業」との補足が掲載されることがあります。
このように、公式以外からも休業情報を得る手段はありますが、最終的には公式発表を確認するのが確実といえます。
利用者としては公式サイト・アプリで最新情報をチェックしつつ、現地でも掲示を見逃さないようにすることで、休日の混雑や臨時休業に振り回されずに安心して利用できます。
「臨時休業で困った」利用者の声
突然の休業に戸惑う利用者のエピソード
QBハウスが予期せぬ休業や閉店をした際、戸惑いや不満の声が利用者から上がることがあります。
例えば、新型コロナウイルス感染拡大期の2020年、QBハウスは一時全店休業の決断を下しましたが、その期間中にSNS上では「QBハウスが休業していて困った」「行きつけの床屋がなく美容室難民になった」といった声が多数投稿されています。
利用者にとって急に髪を切れる場所がなくなる事態は切実で、「必要なときにやっていない」という状況への不満や焦りが表出した形です。
このような声は企業側にとっては自社サービスの必要性を改めて実感させるものでしたが、利用者側から見れば生活インフラ的存在ゆえの困惑が伺えます。
また、年始休業に関連したエピソードも聞かれます。
普段年中無休のイメージから元日でもやっているだろうと訪れたらシャッターが閉まっていた、といったケースです。
実際、元旦から三が日に営業している店舗は少数で、多くの店が休んでいるため、毎年その時期には「年明け早々QBハウスがやってない…残念」との投稿がSNS上で散見されます。
特に1月2日・3日あたりは「今日まで休業とは知らずに店まで行ってしまった」という利用者もおり、現地で貼り紙を見て初めて休みと知るケースもあるようです。
こうした「行ったら閉まっていた」体験は利用者にとって小さからぬストレスであり、「事前に知っていれば別の日にしたのに…」という嘆きに繋がっています。
ネガティブな口コミの具体例
実際の口コミサイトやSNSには、臨時休業に遭遇した利用者の率直な声が残されています。
ある利用者は「仕事帰りに寄ろうと最寄り店に行ったら改装工事で臨時休業だった。
公式サイトを見ておくべきだった」と投稿し、突然の休業に驚いた様子を語っています。
また別の例では、「平日昼間なのに『本日休業』の札が出ていて困惑。
スタッフ不足だろうか?」と不満げなコメントも見られました。
Googleマップのクチコミにも「営業時間通り行ったのにやっていない」「休業情報をもっと周知してほしい」といった星1つ評価の書き込みが散見されます。
これらはごく一部のケースかもしれませんが、休業情報の周知徹底不足が原因のネガティブな評価となっている点に注目すべきです。
一方で、災害時のやむを得ない休業に関しては理解を示す声もあります。
2022年には東北地方の地震で一部店舗が被災して休業し、常連客が「いつも行っている富谷店が地震で休業していたので別店舗に行った」と口コミ投稿しています。
この利用者は代わりに訪れた店舗で無事カットできたことに安堵し、高評価を残していました。
つまり、臨時休業それ自体に対する不満というより、「知らずに行ってしまった」ことへの不満が大半であり、理由が明示されていたり代替案があればネガティブな感情は和らぐ傾向があります。
総じて、QBハウスに対する利用者の不満の声としては、「突然閉まっていて困った」「休みだと知らずに行ってしまった」というシンプルながら重要なポイントが浮かび上がっており、これらは情報提供の工夫次第で改善し得る課題と言えるでしょう。
情報更新の遅れや誤表示への指摘
ネガティブな声の中には、情報更新の遅れや誤った営業時間表示への指摘も含まれます。
例えば「Googleで営業時間を確認して行ったら休業だった」というケースでは、Googleマイビジネス上の情報が最新でなかったことが原因と考えられます。
利用者からは「公式アプリでは休業と出ていたのにGoogleでは営業中になっていた」という指摘もあり、情報源によって表示が食い違う状況に不満を抱く人もいます。
特に年末年始や臨時休業時は、第三者プラットフォーム上の情報が更新されておらず誤認を招くことがあるため、公式発表との差異が生じやすくなります。
このようなズレに対し、「公式以外はあてにならないから注意すべき」と自己防衛を促すコメントも見られました。
以上のように、臨時休業や年始休みをめぐるネガティブな声から浮かび上がるのは、「知らなかったことによる戸惑い」と「情報伝達の不備への不満」です。
QBハウスほどの大手チェーンになると、多少の休業でも利用者数が多いため影響も大きく、こうした声がネット上で目につきやすくなります。
企業側としてはこれらの声に真摯に耳を傾け、休業情報の迅速な発信や多角的な周知(公式サイト・アプリの通知強化、Google等外部プラットフォームの情報更新、店頭掲示の徹底など)を図ることが求められるでしょう。
公式アプリとGoogleでの休業情報の正確性
公式アプリ・サイトの情報精度
QBハウスの公式アプリ「QB Passport」および公式ウェブサイトは、店舗営業情報を確認する上で最も信頼性が高いツールです。
公式サイトの店舗検索ページでは各店の営業時間や現在の稼働状況がリアルタイムに更新されており、臨時休業や営業時間変更がある場合には速やかに反映されます。
特に年末年始のように店舗ごとに営業日が変則となる時期には、公式サイト上で各店舗の具体的な営業スケジュール(何日が休みで何日は短縮営業か等)が一覧できるようになっています。
前述の通り渋谷南口店のページには三が日の休業が明記されていたように、公式サイトでは店舗ごとの細かな情報まで網羅されています。
公式スマホアプリでも、お気に入り店舗を登録しておけばトップ画面からその店の営業状況を一目で確認できる機能があり、待ち人数だけでなく「現在休止中」「営業終了」等のステータスも表示されるため、休業日にはそもそも待ち情報が表示されない仕組みです。
さらに、公式アプリはプッシュ通知機能を備えており、店舗の急な休業(例:設備トラブルによる臨時閉店など)の際に通知が来る場合もあります※。
このように、公式のデジタルツールは休業情報の正確性・即時性が高いと言えます。
利用者側も「まず公式を確認」という意識が広まりつつあり、公式アプリの評価を見ると「営業時間がすぐ分かって助かる」といった声が多く見受けられます。
※ *プッシュ通知についてはQBハウス公式から具体的な言及はありませんが、他業種アプリで臨時休業時に通知を行う例があることから、機能拡充が期待されています。
現状は主にユーザー自身がアプリ内で確認する形式です。*
Googleマイビジネスの情報更新状況
一方、Googleマイビジネス(Google検索やGoogleマップに表示される店舗情報)上の休業日情報は、必ずしもリアルタイムに正確とは限りません。
QBハウス各店の営業時間はGoogleにも掲載されていますが、これらは基本的に通常時の情報であり、年末年始や臨時の休業についてはオーナー側が特別営業時間を設定しない限り反映されません。
大企業チェーンの場合、本部で一括してGoogleの特別営業時間機能を利用し、元日休業などを登録することも可能ですが、実際には反映漏れの店舗もあるようです。
結果、「Googleでは“営業中”となっていたのに実際は休みだった」というケースが発生します。
特にユーザー報告による営業時間更新も加わるため、Google情報は公式情報と食い違うリスクがあります。
例えば先述のように毎週火曜定休の店舗が存在しても、Googleマップ上では「定休日なし」と表示されていたり、逆に古いデータが残っていて現在は無休営業に変わった店舗が「休業日:火曜」と表示されていた例も指摘されています。
さらに、Googleマップの自動表示では「祝日は営業時間が異なる可能性があります」といった注記が出るものの、具体的な休業日までは示されません。
そのため利用者がGoogle情報だけで判断すると不正確なケースがあるのです。
利用者の口コミには「Googleマップの営業時間通り行ったらやっていなかった。
ちゃんと更新してほしい」との声があり、情報更新の遅れが不信感に繋がることも見受けられます。
もっとも、Google側も店舗オーナーによる情報更新を促しているため、QBハウスでも主要店舗についてはできるだけ最新状態に保つ努力をしていると考えられます。
しかし全店舗・全期間で完全に正確を期すのは難しく、公式発表とのタイムラグやイレギュラー対応漏れがゼロではありません。
総合すると、公式アプリ/サイトの精度には定評がある一方、Googleマイビジネス上の情報は補助的に参照する程度にとどめ、重要な休業情報は公式源で確認すべきというのが現状の結論でしょう。
利用者もその点を認識し、特に普段と異なるタイミングで行く際には公式情報を頼りにすることが望まれます。
同業他社の休業体系と利用者流動への影響
他の低価格ヘアカット店の定休日事情
QBハウスと同じ「1000円カット」業態の他社についても、その休業体系(定休日の有無や年間スケジュール)を調べると興味深い違いが見られます。
多くの個人経営または小規模チェーンの安価カット店では、従来の理美容室同様に週に1日の定休日を設けているケースが一般的です。
例えば地域展開する「○○カット」といった店舗では「毎週月曜定休」「毎週火曜+第3水曜休み」など、店舗入口に定休日を掲示していることがしばしばあります。
これはスタッフの勤務シフトや経営上の都合から完全無休の体制を敷くのが難しいためで、人員に余裕のない小規模店ほどその傾向が強いようです。
一方、QBハウスと競合する大手チェーンでは、無休営業に挑戦する例もあります。
例えば「クイックカットBB」というチェーンは公式サイトのFAQで「定休日は原則無休となっております」と謳っており、QBハウス同様に交代制で休みなく営業する方針を示しています。
これは大量出店によるブランド力向上や、「いつでも安く切れる」という顧客ニーズへの対応として、大手ほど無休化を図る動きがあることを示唆します。
ただし、実際にはクイックカットBBでも一部店舗で定休日が設定されていたり、運営会社の都合で臨時に週休を導入する場合もあるようです。
また、関東・関西を中心に店舗展開する「イレブンカット」では、美容室型のサービス(カラーやパーマ対応)を行うためか週休制を採用する店舗が多く見られます。
公式店舗情報を見ると、店舗ごとに異なるものの「毎週火曜日定休」「年始休業あり」と明記されているケースが散見されました。
例えば大阪府内のあるイレブンカットでは「毎週火曜定休(祝日でも休み)」と案内されており、祝日だからといって営業することはないようです。
このように、同業他社では完全無休よりも週一休業制が一般的と言えますが、チェーン規模や業態によって戦略が分かれているのが実情です。
大手では極力無休を目指し、中堅以下ではスタッフ確保など現実面から定休日を設ける、といった住み分けが見られます。
年末年始の営業方針の比較
他社の年末年始の営業方針もQBハウスと比較してみましょう。
多くの理美容チェーンでは、12月31日~1月2日あたりを休業とするか短縮営業にすることが一般的です。
例えばイレブンカットは公式に毎年年末年始の特別営業時間を発表しており、その案内によれば元日(1月1日)は全店休業、12月31日や1月2日は店舗により短縮営業または休業、といった対応を取っています(※2024-2025年の例では1月1日休業、12月31日と1月2日は地域別に変則営業)。
一方、QBハウスは前述のように年末年始でも営業する店舗が一部ありますが、イレブンカットでは基本的に年始は全店一律で休む傾向が強いようです。
この違いは業態(理容師法・美容師法の違いで元日は営業しない美容室が多い等)にも起因している可能性があります。
また、個人経営の1000円カット店や小チェーンでは、年末年始に1週間近く休業する例もあります。
スタッフが少人数のため長期休暇をまとめて取るケースや、地元密着型で正月三が日は需要が少ないと判断して閉めるケースもあるようです。
そのため、お正月に髪を切りたい人は必然的に営業している店(QBハウスなど)に集中します。
実際、お正月三が日に営業しているQBハウスの店舗には例年一定の需要があり、他店が休んでいる分「助かった」という声が聞かれます。
一方でQBハウス自体が元日休みの地域では、「結局どこも開いていなくて困った」と“理美容難民”状態になる利用者もいます。
このように年末年始については、チェーンごとの方針差が利用者の動向に影響を与えていると言えます。
休業日の違いがもたらす利用者の流動
同業各社の休業日が異なることで、利用者の流動(他店への流れ)が生じることがあります。
たとえば、あるチェーンが毎週火曜を定休日としている場合、火曜日に髪を切りたい人は別の営業中の店を探す必要があります。
結果として、火曜定休の店の常連客が代替としてQBハウスに流れてくるといった現象が起こります。
QBハウス関係者のブログでも「定休日がないのでスタッフはローテーションで休み、店舗は常に開けている。
定休日のある店だとその日に休みの分、他店応援に行くこともある」と触れられており、裏を返せば無休営業が他店の休業日にお客様を取り込む強みになっていることがうかがえます。
実際、新宿エリアではかつて周辺QBハウス店舗が統廃合で減少した際、残った店舗に客が集中して「常に大混雑になった」という報告もあります(休業店舗の顧客が一店に集約された例)。
このように、一方の店の休みが別の店の混雑を招くことは珍しくなく、業界全体で見れば休業日の配置が顧客シェアに影響すると言えるでしょう。
さらに、年始休業についても顧客の流動が発生します。
例えばイレブンカットなど美容室系チェーンが正月休みを取る中、QBハウスの一部店舗が2日から営業していれば、「他が休みなので開いているQBハウスに行こう」という新規客・一時利用客を獲得できます。
逆にQBハウスが元日休みの場合、元日に営業する数少ない理容店(地域によっては個人床屋や24時間営業の理容室など)に顧客が流れることもあります。
SNS上の声を拾っても、「○○(他チェーン)が休みなので初めてQBハウスを利用した」「QBが休みで困り、仕方なく通常の理髪店に行った」という投稿が見られ、休業日ひとつで顧客の一時的な乗り換えが起きている様子が伺えます。
もっとも、これらは一時的なケースで、休業明けには常連客は元の店に戻る傾向が強いようです。
しかし「たまたま空いていたから利用してみて良さを知り、以後QBハウスに通うようになった」という例も皆無ではなく、無休で営業することの潜在的な新規顧客獲得メリットも指摘できます。
総じて、QBハウスのように年中無休(に近い)営業を実現しているチェーンは、定休日を持つ他社に対して競争上優位に立ちやすい側面があります。
利用者から見ても「いつでもやっている安心感」は店舗選択の重要なファクターであり、逆に言えば他社が休んでいる時間帯・曜日に営業していることでQBハウスが支持を集めている面があるのです。
今後も各社の休業ポリシーと顧客流動の関係に注目しつつ、利用者はそれぞれの店の営業時間を賢く利用して、自分の都合に合ったヘアカット計画を立てることが求められるでしょう。