眉カットを行わない理由:企業方針と運営面

結論から言うと、公式にはQBハウスのカットには眉カットのサービスはありません。

QBハウスの企業理念は「LESS IS MORE」、すなわち「余計なことを省き、本当に大切なこと(ヘアカット)だけに集中する」ことです。

カット提供時間は約10分が基本とされ、創業当時1000円で10分カットの低料金サービスを実現しました。

この効率化のため、チケットバーコードとエアウォッシャー稼働時間で毎回のカット時間を計測し、目標の10分を超えるスタイリストには再研修を課すなど、技術・品質の均一化に努めています。

つまり「眉毛まで手をかける余裕がない」ビジネスモデルであり、その結果、眉カットを行う時間と教育コストが確保されていません。

また、顧客が多く入れ替わるため、サービスを増やすと待ち時間管理にも影響が出ます。

これらの運営面の事情から、眉カットは導入されていないと考えられます。

客層と眉ケア需要の分析

筆者の体験上、QBハウスの店内は30~60代の男性ビジネスパーソンが中心です。

実際、企業の情報によれば創業時のメインターゲットは「忙しく働くビジネスマン」でした。

彼らにとって「短時間で済むヘアカット」は大きな魅力ですが、一方で身だしなみへの意識も強い層です。

最近の調査では、20~40代の男性では約2割以上が眉毛ケアを行っており、特にビジネスパーソン世代は「職場での身だしなみ」と捉えていることが分かっています。

またZ世代を中心に男女問わず美容意識が高まり、男性でも美容サロンで高度な眉毛デザインを求める声が増加中です。

このように、QBハウスの主顧客層にも潜在的な眉カット需要があると考えられます。

  • 20~40代ビジネスパーソン:眉毛ケア実施率が高い

外見への気遣いが職場で評価されやすい世代です。

  • 若年層(Z世代):美容感度が高く、メンズ眉毛サロンでデザイン性の高い仕上がりを求める動きも増えています。

眉カットに関する口コミ(満足・失敗・トラブル)

ネット上でQBハウスの眉カットについて調べると、拒否されたという声が大半です。

Yahoo!知恵袋には「QBハウスは眉カットしてないんでしょうか?」という相談があり、その回答として「カットしかできませんよ」というコメントが寄せられています。

また別の書き込みでは「眉カットを頼んだら、ものすごく嫌な顔で『ウチはやってない』と言われた」という不満も見られました(※筆者自身も同様の対応を経験しています)。

一方、眉カットについて満足した/うまくいったという具体的な口コミは見当たらず、むしろ拒否や不快な対応のほうが目立つ状況です。

要するに、QBハウスで眉カットを期待するとトラブルに繋がりやすいようです。

主要サービスとの価格・技術比較

サービス 料金(目安) 所要時間 特徴・技術レベル
QBハウス(ヘアカット) 1,350円(2024年)
1,400円(2025年2月〜)
約10分 シャンプー・ブローなし。眉カットはメニュー外。
エアウォッシャーで切りくずを吸引。技術はロジスカット研修で統一。
美容室(男性カット) 約3,000~6,000円 約30~60分 シャンプー・ブロー込み。
(多くは国家資格保持者による担当)
メンズ眉毛サロン 約3,000~6,000円 初回約60分、再来30〜40分 ワックス・シェーバーで眉を精密に整形。
眉山やラインを計測・デザインする技術【86†】。高い美的仕上がりを追求。

上の表からも分かるように、QBハウスのカット料金は従来1000円から段階的に値上げし、2025年2月には1,400円に改定予定です。

一方、一般の美容室では最低でも数千円、所要時間も数十分〜1時間を要します。

特に眉毛専門サロンでは約3,000~6,000円、施術時間は初回約1時間ほどかかり、デザイン技術も高度です。

QBハウスの“10分1,400円カット”と比べると、価格・技術レベルともに大きな差があります。

スタッフ研修・衛生管理の観点

QBハウスでは、全スタッフを対象にロジスカットという独自研修プログラムを実施し、カット技術の迅速化と均質化を図っています。

先述のように、サービス時間が基準を超えると再研修が課せられるため、各店でおおむね同じ水準の技術が維持されています。

眉カットを新たに導入する場合、眉毛の形状理解やデザイン技術、使用するワックスや専用道具の扱いなど、新規研修が必要になるでしょう。

また衛生面では、QBハウスはエアウォッシャーで切りくずを吸引しており店内を清潔に保つ仕組みが整っています。

眉毛も小さな毛くずが出る施術なので、同様に迅速に処理できる体制が求められます。

現在のスタッフ教育・衛生管理はヘアカットに最適化されており、眉毛サービスを加えるには体制の再構築が必要かもしれません。

まとめ:QBハウスにおける眉カットの可能性

以上の調査から、QBハウスでは公式に眉カットを提供しておらず、その理由は「効率重視の企業ポリシーと運営体制」「主な顧客層のサービスニーズ」「スタッフ研修・衛生管理の仕組み」にあると考えられます。

筆者の体験でも、スタッフによって対応にばらつきはあるものの、基本的には眉カットを断られることが多く、公式情報とも符合しています。

一方で調査からは、ビジネスパーソン世代を中心に眉毛ケアへの関心が高まっていることも分かりました。

QBハウスが今後も「10分1000円カット」のコンセプトを守りつつ顧客満足度を高めるには、眉ケアのような追加サービスの導入可否を慎重に検討する必要があるでしょう。

参考資料: QBハウス公式情報、プレス記事、ユーザー投稿、業界調査 など。

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