「ヤバい」とされる口コミの文脈分類(価格・技術・衛生など)

価格への不満とコスパの疑問

ネット上では「値上げしたのにサービスが追いついていない」という趣旨の不満が散見されます。

実際、QBハウスは2019年に税込1,200円へ値上げしましたが、その際に「1200円に値上がりしてるし、写真見せてお任せしたのにここまでひどいか?」と激怒する利用者の声がありました。

値段が上がった分の価値が感じられず、「これじゃ足らないんだよ!」と仕上がりへの不満とともにコスパの低下を指摘する口コミもあります。

料金の安さが売りのQBハウスだけに、「値上がりするなら普通の理容室に行く」といった声も一部では上がっています。

カット技術・仕上がりに関する問題

「下手くそな人に当たった」という口コミが多く、技術面での当たり外れが指摘されています。

例えば、「めっちゃ襟足の毛持っていかれた…」と、ブロッキング(髪を分けて留める作業)も不十分なまま雑に切られ、束で髪を抜かれて泣きそうになったという悲痛な報告があります。

また「**素人みたいな人に当たって時間がかかった上にガタガタになった。

結局別の店舗で整え直した」というケースもあり、安さゆえに仕上がり失敗のリスク**を怖れる声もあります。

このようにスタッフの技量にバラつきがあるため、「運次第」「当たり外れが大きい」という評価がしばしば見られます。

衛生面への懸念

衛生管理についても「やばい」と感じる利用者がいます。

QBハウスではカット後に専用のエアウォッシャー(掃除機のような機器)で髪を吸い取りますが、その際使用するブラシに不快感を示す声がありました。「紫外線で消毒されているとはいえ、前の人の頭も吸ったブラシ」で顔や頭を撫でられるのが耐え難く、しかも前客の「おじさんの香り」がして嫌だったという率直な意見があります。

シャンプーをしない分、不特定多数の人の髪を吸うブラシを使い回すことになるため、「同じブラシを使われるのは神経質な自分にはちょっと嫌」と衛生面への不安を訴える利用者もいました。

実際に店内備品(メガネケース)に前客の切った髪が残っていたという指摘もあり、細かな清掃・消毒の徹底を求める声につながっています。

接客態度やサービスの問題

「ヤバい」とされる口コミにはスタッフの接客態度への不満も含まれます。

ある口コミでは、入店時に挨拶が無く、待合席で間隔をあけて座ったら「詰めて座って下さい!!!」と大声で注意されたと報告されています。

普通なら丁寧にお願いする場面で高圧的な指示を受けたため、「無礼な態度」と感じたとのことです。

また、カット後にもう少しすいて欲しいと頼んだ途端、明らかに不機嫌な様子で無言のまま乱暴にカットし直されたケースもあり、「常識のない人間を相手にしても仕方ないので二度と行かない」と怒りを示す投稿も見られました。

他にも、要望を伝えても返事がなく意思疎通をしようとしないなどコミュニケーション不足を指摘する声や、スタッフの愛想の無さを嘆く声もあります。

こうした接客面の不満から、「QBハウスに過度なサービスを求める方がおかしいのかもしれない」と諦め半分の意見もあるようです。

潜在的な不安要素と利用者の改善期待

技術面への不安と安定した品質への期待

利用者の潜在的な不安要素として最も大きいのは「ヘタな理容師に当たってしまうかもしれない」という懸念です。

安価で回転重視の業態ゆえに担当者を選べず、実際に失敗例も報告されているため、「行ってみないと分からない運要素」が付きまといます

この不確実さに対し、利用者からはスタッフ技術の底上げや研修強化を望む声が出ています。

例えば一部では「指名制ができれば安心」との意見もありますが、現状指名は不可なため、誰に当たっても一定のクオリティを保てるような教育体制が求められていると言えます。

事実、QBハウス側も近年は新人研修プログラム「ロジスカット」を導入し、6ヶ月でスタイリストの基礎技術を育成する社内カットスクールを運営するなど、人材育成に力を入れており、利用者としてはそうした取り組みが安定したサービス品質につながることを期待しています。

衛生・設備への不安と改善要望

衛生面では、器具の清潔さや店舗の衛生管理に対する利用者の不安があります。

特に共有されるエアウォッシャーのブラシについて、「消毒しているとはいえ前の人の髪が付いたままではないか」という懸念が根強いです。

こうした不安に対して利用者は、ブラシの更なる清潔保持策(例えばブラシ部分の使い捨て化や交換頻度の向上)を期待していると考えられます。

また、店内清掃についても「備品に前客の髪が残っていた」との指摘から、細部までの清掃チェックの徹底やスタッフの衛生意識向上が望まれています。

QBハウスでは公式にUV消毒器等で道具を管理しているとされていますが、利用者の不安を払拭するには、そうした取り組みを周知したり実際に見える形で示したりすることが改善策として考えられます。

接客・サービス面への不安と期待

接客態度に関する悪評から、「雑な対応をされたらどうしよう」という不安を抱く人もいます。

短時間で次々と客をさばく業態とはいえ、最低限の礼儀やコミュニケーションは保ってほしいというのが利用者の本音です。

実際、「スタッフの態度次第では二度と行きたくなくなる」という声もあるため、利用者は接客マナーの改善や教育にも期待を寄せています。

具体的には、「せめて挨拶や確認をしっかりしてほしい」「要望にはきちんと応じてほしい」といった点です。

企業側も現場スタッフへの教育改革を進めており、2010年代には第三者による覆面調査で接客を含む顧客満足度を毎月評価しフィードバックする試みを行っていました。

こうした取り組みはスタッフの意識向上につながり、実際にQBハウスは2015年の顧客満足度調査で「顧客満足」「知覚価値」「ロイヤルティ」の項目で第1位を獲得する成果も出しています。

利用者としては、今後も苦情に真摯に向き合い、接客面の再発防止策を講じてくれることを期待している状況です。

炎上事例・バズ投稿の具体的内容と拡散経路

有名人の苦情投稿がバズった事例(SNS発)

SNS上でQBハウス(厳密には1000円カット全般)の話題が大きく拡散した例として、歌手の岡崎体育さんによる投稿が挙げられます。

岡崎体育さんは2023年9月、自身のX(旧Twitter)で「**1000円カットでこの髪型になった。

どうなってんねんマジで**」とビフォーアフター写真付きで自虐的にツイートしました。

希望したスタイルと全く違う仕上がり(例として「某国のトップの人だけちゃうんや、この髪型が許されるのは…」と北○○朝鮮の首領風ヘアを揶揄する発言)に対するユーモア混じりの不満表明でした。

この投稿は瞬く間に拡散し、ツイートのインプレッション数はわずか数日で5745万を超える驚異的な数字を記録しました。

リプライ欄では笑いに乗る反応が大半だったものの、一部の理美容師から「真剣に作った作品を笑うな」と怒りの声も上がり、岡崎さんと応酬になる場面もありました。

最終的に岡崎体育さんは「配慮が足りず不快にさせ申し訳ない」と謝罪しつつ、自身の不満をネタにした投稿だった旨を釈明する事態に発展しています。

この一連の騒動はSmartFLASHや日刊スポーツなど複数のメディアで報じられ、ネットニュースやまとめサイトでも取り上げられて大きな話題となりました。

結果としてQBハウスの名前こそ直接は出なかったものの、「1000円カットはやはりヤバいのか」という世間の関心を喚起する出来事となりました。

企業の契約形態を巡る炎上(ニュース・論壇発)

QBハウス自身が起こした炎上事例としては、美容師・理容師の雇用契約問題が広く知られています。

2022年前後に明るみに出たのは、QBハウスの一部店舗で採用された「社員が社員を雇用する」という異様な契約スキームでした。

具体的には、本社求人に応募した理容師がエリアマネージャー(フランチャイズオーナー)の面接を経て採用された後、本人が知らない間に雇用主がQB本社ではなくそのエリアマネージャー個人になっていたというものです。

給与明細の社名はQBハウスと記載されながら、ローン手続きで在籍証明を求めた際に初めて自分の雇用主が本社ではないと判明した、という衝撃的な事例でした。

この「偽装請負」的な契約は労働者の社会保険未加入や残業代不払いの温床になりかねず、2022年に労働組合(日本労働評議会QB分会)が抗議の記者会見を行い問題提起しました。

このニュースは日刊ゲンダイやYahoo!ニュース個人などでも報じられ、5ちゃんねる等のネット掲示板でも「QBハウスが脱法的雇用形態で大炎上」と話題になりました(で「有名な事件」と言及)。

SNS上でも企業のブラックぶりを批判する論調が広がり、QBハウスのイメージに少なからず影響を与えたと言えます。

運営会社は労組から団体交渉を求められましたが当初拒否しており、炎上後も法的対応に発展しています。

この事例はサービス内容ではなく企業姿勢の「ヤバさ」として認知され、価格や技術以外の面でQBハウスへの不信感を高める一因となりました。

QBハウス企業側のクレーム対応・再発防止策

苦情への対応とサービス改善への取り組み

QBハウスの企業側も、顧客からのクレームや指摘を踏まえてサービス向上策を実施しています。

前述のように、技術や接客のばらつきを解消するため社内研修制度を充実させたり、定期的な顧客満足度調査を行って各店舗の問題点を洗い出したりしてきました。

特に2010年代には毎月全店で覆面調査を実施し、スタッフに客観的評価をフィードバックする仕組みを導入し、スタッフの競争意識とサービス向上につなげています。

その結果、離職率が大幅に改善し(2010年の31.8%から2015年には12.1%へ低下)、顧客満足度指数で高評価を得るまでになったのは先述の通りです。

こうしたデータは、QBハウスがクレームを放置せずサービス改善に努めている裏付けと言えるでしょう。

また衛生面でも、公式にはUV消毒器でブラシやクシを管理するなどの対策を取っていますし、短時間営業でも定期的にスタッフが清掃を行うようマニュアル化されています(公式サイト等で説明あり)。「10分の身だしなみ」を提供する以上、清潔さは欠かせないとの考えから、利用客の不安払拭に向けて今後も改善を図る姿勢が見られます。

実際に一部店舗ではエアウォッシャーの改良や使い捨て紙エプロンの導入など、小さな改善も進んでいるようです。

企業としては、ネット上の声にも耳を傾けつつ再発防止策(技術指導の徹底・衛生チェックの強化など)を継続することで、「ヤバい」という悪評を払拭したい意向がうかがえます。

ソーシャルメディアでの対応とブランディング

クレーム対応のみならず、QBハウスはソーシャルメディアを活用した顧客対応やブランディングにも積極的です。

公式Twitterアカウントでは利用客からの声に返信したり、話題に上った際にはユーモアを交えつつ交流を図ったりしています。

その一例として、お笑い芸人のマヂカルラブリー・野田クリスタルさんがラジオでQBハウス愛用者であることを語った際、公式アカウントが反応しました。

これをきっかけに野田さんにはQBハウス広報からオリジナルのTシャツや扇子が贈られたとされ、野田さんは番組内でそれらを披露しています。

こうしたエピソードはSNS上でも拡散され、「QBハウス公式の神対応」として好意的に受け取られました。

企業側はこのようにファンとの交流を通じてポジティブなブランドイメージを醸成しようと努めており、結果的にクレームが出た際の緩和材にもなっています。

一方で、大きな炎上案件(前述の契約問題など)に対しては慎重な広報姿勢を見せています。

労務トラブルに関して公式に大々的な謝罪発表はしていないものの、法令遵守の姿勢を示すコメントを出すなど沈静化に努めているようです。

利用者目線では直接関与しにくい問題ですが、企業の信頼回復も含めた再発防止策(例えば契約形態の見直しや労使コミュニケーションの改善)が進むことが望まれます。

総じてQBハウス側は、低価格・高速提供ゆえの課題に真摯に向き合い、苦情への対応策とサービス改善を両輪で進めている印象です。

「ヤバい=すごい」というポジティブな評価も

「ヤバい」という言葉は否定的な文脈ばかりでなく、「すごい」「最高」といった肯定的な意味でも使われます。

QBハウスに関する口コミでも、その手軽さや速さを称賛するポジティブな声が数多く見受けられます。

例えば、ある利用者は**「入店からわずか15分でハイクオリティな散髪が完了。

これで1200円。

早い・安い・上手い。

この三拍子がいつも揃う。

QBハウス、最高だ。

」**と絶賛していました。

10分程度で用事が済み、価格も美容室の数分の一である点に圧倒的なコスパの良さ(=ヤバさ)を感じている様子がうかがえます。

また、「思ったより仕上がりがいい」「そこらの若い美容師より上手くて驚いた」といった声もあり、技術に対するポジティブな驚きも少なくありません。

初めは不安だったが結果は大満足で、「もう普通の美容室に行くのはカラーのときだけでいい」と語る利用者もいました。

これはQBハウスの技術力が価格の割に高水準(いい意味で「やばい」)であると評価された例でしょう。

さらに「女性客も意外と多くて驚いた」という指摘や、「コロナ禍でもマスク着用のままカットしてくれるから安心」といった点もプラスに捉えられています。

女性にとっても入りやすいオープンな雰囲気や、感染対策上の安心感など、付随するメリットが評価され「QBハウスはすごい便利」との声につながっています。

ポジティブな口コミを総合すると、QBハウスの「速さ・安さ・手軽さ」の価値はやはり大きく、それが「ヤバい=最高」という評価に直結しているようです。「たった10分でこの仕上がりはヤバい」この価格でこの満足度は凄すぎ」といった賛辞は、同業他社にはないQBハウス独自の強みを物語っています。

実際、利用経験者の中には「使う前はヤバいかもと不安だったけど何の問題もなく、今では行きつけになった」と述べる人もおり、一度良さを知ればリピーターになるケースも多いようです。

ネガティブな評判がある一方で、これだけ支持する声が存在すること自体、QBハウスというサービスのポジティブな「ヤバさ」=凄さを示していると言えるでしょう。

おすすめの記事